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家具の社会性。なんでもない「台のような」テーブルを通して。

2019.12.09 Monday

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    こんにちは。aemono プロジェクトリーダー兼(有)SOLO製作管理担当の 神 梓です。

     

    先日、有楽町にオープンしたマーケットへテーブルを納品しました。

     

     

    様々な人・アイディア・文化・食に出逢える多機能型市場 「micro FOOD & IDEA MARKET」

    https://yurakucho-micro.com/

     

    内装設計を担当されたのが、オンデザインパートーナーズ様

    http://www.ondesign.co.jp/

     

    一部の家具設計を担当されたのが、藤森泰司アトリエ様

    http://www.taiji-fujimori.com/ja/

     

     

    古いビルを改装した今っぽいワクワクする空間に、

     

    カフェテーブルとして、

     

    展示台として、

     

    スタンディングテーブルとして、

    いろんな風に使っていただけそうで良かったです。

     

     

    さて、ちょっと長くなってしまいますが、このテーブルの由来をご説明させてください。

     

    なんでもないように見えるこのテーブル。

     

    実は、天板が産業廃棄物で出来ているのです。

     

     

    群馬県の株式会社ナカダイという産業廃棄物処理工場に、毎週運ばれてくるパーティクルボードという素材。

     

     

    パーティクルボードは、木造家屋を解体して粉砕、チップにしたものを圧縮して板にしたもの。

    安価で加工性が良いので、システムキッチンの扉やオフィス家具の面材として使われています。

     

    そのパーティクルボードが株式会社ナカダイに、定期的に集まってきます。

    その廃棄されたパーティクルボードを使っているのです。

     

     

    なぜ、そんな素材を使っているのか?

     

     

    それは、日々の業務の中で感じていた「?」を

    2016年に家具デザイナーの藤森泰司さんと産廃事業者の中台澄之さんにぶつけた事がきっかけです。

     

     

    私は、大学を卒業してすぐの2000年から今現在も、特注家具の製作管理を仕事としています。

    デザイナーや建築家と一緒に工法を考え、それを職人に伝え、スケジュール通りに完成させる仕事。

    たまに、既製品の中から商品をセレクトする仕事も。

    そのような事を20年近くやっています。

     

    特注の家具を作る場合、

    デザインは、大抵いまだに物そのもの働きとか、

    構造だとか、形態の意味だとか、コストだとか、そういったレベルでの検討ばかり。

     

    他方、既製品の中から家具をセレクトする場合は、

    ある家具はブルジョア用で、またある家具は庶民的であり、

    またある家具は、最新のテクノロジーを使っていると謳われ、

    カテゴライズされた世界があって、その中から選ぶ。

     

    そういうものに、ちょっと興味を失っていて.....

     

    そんな時に、社会性のある素材として「産業廃棄物」を使って

    なんでもない「台」または「台のようなテーブル」を作ったら、

    家具にもっと広範な社会性をもたせる事ができるのではないか?

     

    と。

     

     

    そんな話あいの結果、2017年に生まれたテーブルが商品「OVERRIDE」

     

    https://aemono-shop.com/?pid=138052823

     

     

    これを元に今回、有楽町「micro FOOD & IDEA MARKET」に合わせて、藤森泰司アトリエさんがデザインしたのがこのテーブル。

     

     

    群馬のナカダイに集まった産廃からテーブルを作るのだからと、

    製作チームは、すべてナカダイから近い工場で構成しています。

     

     

    スチール脚の製作は、株式会社アリギス

    http://www.arigis.co.jp/

    最先端の大型機械が揃っていて、精密なレーザーカット板金が得意。

    家具の仕事は、普段していないので、お互いの「ふつう」がちょっと違う。

    細かな確認を欠かさず進行しました。

     

     

     

     

     

    脚の塗装は、株式会社アイペイント

    https://ai-paint.jp/

    ネットで探して、電話とメールのやりとりだけで仕事を進行。

    これまでの経験値で決めていた塗装の種類についても

    改めて細かな事までアドバイスいただき、安心できました。

     

     

    天板として使える産業廃棄物を仕分したのは、株式会社ナカダイ

    http://www.nakadai.co.jp/

     

    素材保管・お届けは、株式会社モノファクトリー

    http://monofactory.nakadai.co.jp/

     

     

    カット・研磨・塗装・最終的な組み付けは、有限会社ハルナ工芸

     

    http://www.harunakougei.com/index.html

     

     

     

    全体の進行は、藤森泰司アトリエの担当スタッフ 石橋亜紀さん、モノファクトリーの大沼友美さんと。

     

     

    家具にもっと広範な社会性をもたせられないか?

     

    という問いへの答えは、まだ出せないけれど、

     

    家具の世界に閉じないで、いろんな業種の方々と、

    これからの社会へちょっとでも新しい提案をしていくのは、やっぱり楽しい。

     

    これからも続けていきたい!ご報告でした。

     

    追.

    microのランチは美味しくて、販売している商品も面白い!

    わたしは、 紅芋酢と本を自分へのお土産に買いました。

    ぜひ、遊びに行ってくださいませ。

     

    木をきっかけに小さな旅を。東京の田舎・檜原村へ。

    2019.11.29 Friday

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      こんにちは。

      aemono projrect リーダー兼(有)SOLO 製作管理担当の神 梓です。

       

      おととい、東京の田舎・檜原村へ行ってきました。

      楽しかったのでご報告を。

       

       

       

      新宿からバスで70分、路線バスに乗り継いで30分。

       

       

       

      廃校となった小学校に地元の木でつくる「おもちゃ工房」が出来たのです。

      村が工房を作り、木こり集団「東京チェンソーズ」が管理運営を担当。

       

      aemono projectの商品「A BOX」の生産販売元である東京チェンソーズさんに誘われて

      お披露目会に参加しました。

       

       

      2016年にA BOXを開発する際、

      「地元の木で、なんでもない汎用性の高い箱を作ったら、これから地元の役に立つのでは?」

      と、デザイナー真喜志奈美さんと話していた事が現実となっていて、とても嬉しく思いました。

       

       

      A BOXは、これからも地元の人の頑張りを受け入れる

      「おおらかで、なんでもない箱」として、のびのび育っていってほしいなぁ。

       

       

       

      それにしても、木を伐採する人たちが、製品への加工・販売までするなんて、本当に面白い.....

       

       

       

      (なんでもない箱だけに、そのひとの持つ想像力で、いろんな事に使えるのです。)

       

       

       

      現場(山)の中では足袋をはいて仕事をする吉田さんは素材営業係。

      アメリカ育ちなので外国人対応もバッチリ。

       

       

      代表の青木さんからは「木をめぐる旅」の提案。納得。

       

       

       

      2人目の産休から復帰した飯塚さんのスムーズな司会進行に脱帽。

      面白くてためになる、素晴らしい会でした!

       

       

       

       

      会が終わり「他にも檜原村には、面白いところが色々あるよ!」と神坂さんが連れて行ってくださったのが、ここ。

       

      檜原村の木から抽出したエッセンシャルオイルを開発研究しているウッドボックス 吉田光世さんの工房。

      2階で蚕をかうために作られた、この地域ならではの古民家。

      庭には樹皮を敷き詰めて.....(いいなぁ、この環境。憧れるなぁ、ぶつぶつ....)

      (実は、吉田さんと私は大学の同期。彼女はグラフィック、私は建築専攻でした。)

       

       

      .....うーん、いろんなものが、ぐるぐる繋がる、楽しい旅のご報告でした。

       

      ぐるぐるぐる....

       

      次はいつ行こうかな。

       

       

       

       

       

       

       

       

      山と海、人をつなぐメディアとしてテーブルを。奥能登国際芸術祭公募へ挑戦。

      2019.11.01 Friday

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        aemono プロジェクトリーダーの神 梓です。

        すっかりブログをご無沙汰しておりました。スミマセン。

         

        今週は、奥能登国際芸術祭へ公募案を提出しました。

        わたしたちの案は「下見板(したみいた)」を使ったテーブルです。

         

         

        珠洲の街のあちこちで使われている下見板。

         

         

        街の風景を作り出しています。

         

         

         

        昔は、地域の木を地域で使うサイクルが上手く回っていたのですが、

        最近は、建築サイクルの短縮化などの影響で、地域の木が使われる事が減っています。

         

         

         

        そのため、木を板に加工して街へ届けていた製材所は、人々との繋がりが薄らいでいます。

        珠洲の木が使われなければ、山は荒れ、山に繋がる、川、海、里山の豊さが損なわれます。

         

         

         

        この状況を何か少しでも明るい方向へむける方法はないものかと、

        私たちが考えた案は.....

         

         

        製材所の外壁材を取り外し「テーブル」として再構成してはどうか。

         

         

        「テーブル」が山と海、人をつなぐメディアとなり、対話の場が生まれる事で、

        身の回りの資源へのアクセシビリティを改善し、

        珠洲の環境を守るサイクルに人々が目を向ける機会にできるのではないか。

         

         

         

        展示会場となる新出製材所の中には、下見板と地元の珪藻土で作ったスクリーンを吊り下げ、

         

         

        この地で長く製材業を営む親爺さんの話を上映できたらいいのでは。

         

         

         

         

         

        映像制作は、アメリカで映画を学び、2009年に珠洲に移住した今井豊さんが担当して。

         

         

        テーブルの製作は、新出製材の新出利幸さんが担当して。

         

         

         

         

        .....うーん、審査結果の発表は12月。

        どうなるかな、たのしみ。

         

        久々のブログでのご報告でした。